駅前のいかにも「昔ながら」の床屋さんのドアに、 閉店するという張り紙が張ってあった。 ああ、ここもついに閉めるのかあ・・・。 いつもの景色が変わるかと思うと一抹の寂しさが。 先日、所要で浅草に出かけたときも、 あるホテルの周囲に囲いがしてあって、 明らかに撤退したのだとわかった(真新しいホテルだったのに)。 インバウンド目当てだったのが、もう立ち行かなくなったのだろう。 コロナによる企業の経営破綻は累計143件に達した(東京商工リサーチ)。 4月になって84件と急増、5月は100件に迫るペースだという。 このうち多くは資本金5000万円未満の小規模事業者だというが、 先ほど、一部上場企業のアパレル会社レナウンが 民事再生法適用を申請したとのニュースが流れてきた。 「コロナ倒産」はこの先も増えていくだろう。 ずっとお世話になっている美容院で聞くと、 人数限定・完全予約制で営業を続ける方針を打ち出したら、 長年の顧客の中で、罵詈雑言を浴びせてきた人がいたという。 なんなんだろうね。 働いてお金を稼いで食べていく、という社会構造の基本を知らないのか? 営業しなければ食い扶持がなくなるんですよ? 東京都では、小池都知事が最初は美容院も自粛対象にしようとしていたから、 それに乗っかって脊髄反射でビビりまくる輩がいるのだろう。 そういう人たちは、企業の倒産のニュースをどう聞くのだろうか。 まったくの他人事でいられる身分なのだろうか。 美容院帰り、昼下がりの街をてくてく歩く。 冬の夜にはイルミネーションでキラッキラになる東京・表参道。 今は人もまばら。 歩道がこれだけ見えるということ自体が驚き。 表参道からちょっと脇道へ。 オシャレな店が立ち並ぶキャットストリート。 いつもは平日も休日も関係なく高感度ファッションに身を固めた 若者たちであふれかえっているのだけど・・・。 閑散。 明るい陽射しが降り注いでいる・・・のに、 この通りはまるで息をしていないかのような、ちぐはぐ感。